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うなづき商店 黒部の名水について

名水百選に選ばれた黒部川扇状地伏流水

自然の恵みによって極限まで浄化された水

平成の名水百選に選ばれている、「黒部川扇状地湧水群」の伏流水。

その水は、100年とも言われている長い歳月をかけ、黒部峡谷、黒部川扇状地の地中で濾過され湧き出ています。人の手では作り出すことが不可能な大自然からの究極のプレゼント。名水の秘密を探ってみましょう!

国内屈指の清流 「黒部川」

国交省の水質調査で決まる「清流日本一」(2007年より4年連続)にも選ばれ、日本を代表する川の一つ、「黒部川」。かつて「暴れ川」とも称された黒部川は、北アルプス最奥地の鷲羽岳(2,924m)にその源を発します。

3,000m級の立山連峰の間を通り、最高2,000mにも及ぶ日本一のV字峡「黒部峡谷」や県内有数の温泉地「宇奈月温泉」を縫うように流れる黒部川は、富山湾へ注ぐ全長86km、流域面積689平方㎞、山地部平均勾配5/1~1/80という、わが国屈指の急流河川です。また、流域の大半が国有林で、中部山岳国立公園に指定されています。この流域の立山連峰と後立山連峰には「深田久弥の日本百名山」に登場する剣岳・立山・薬師岳・黒部五郎岳・鷲羽岳・水晶岳・五竜岳・鹿島槍・白馬岳の九山があり、これらの雪解け水が黒部川を育んでいます。

黒部奥山に降った雪は、初夏にようやく溶けはじめ、真夏の渇水の時期にも豊富な水量をもたらします。それら豊富で清らかな水が、流域に18ヶ所もの清水(しょうず)を有する大扇状地を形成しているのです。

黒部川扇状地と清水(しょうず)

黒部川に架かる愛本橋より約13.5km下流域は、日本でも有数の広さを誇る黒部川扇状地。日本一美しい扇状地とも称される黒部川扇状地は、この愛本橋付近の両岸相接するV字谷から大きく扇型に開口し、扇頂から扇端までの距離が13.5km、扇頂角60度という典型的な「臨海扇状地」になっています。さらに、黒部川扇状地は、国内屈指の多雨多雪地帯で、とりわけ水に恵まれた地域となっており、ユネスコが2008年に公表した「世界の帯水層分布地図」に記載された世界273ヶ所に含まれています。

つまり、北アルプスの雪解け水は徐々に地中に染み込み、100年以上の歳月をかけて黒部の山々や広大な扇状地の地中にある、大自然のフィルターによって浄化されます。この伏流水が適度なミネラルを含んで再び地表に姿を現したのが、1985年に日本の名水百選に選ばれた「黒部川扇状地湧水群」なのです。名水サイダー「黒部の泡水」や名水百選プレミアム「完熟林檎のサイダー」に使用されている水は、正真正銘100%黒部川扇状地湧水群の伏流水。まさに100年かけて清められた贅沢な水を使った地サイダーです。

名水の里くろべと富山湾

富山県黒部市は、名水の里として全国に知られており、名水と肥沃な大地の恩恵を受けて、富山県でも有数の米の産地でもあります。コシヒカリ「黒部米」は、お米として全国で最初に「地域団体商標」地域ブランドに認定されました。

北アルプスから黒部峡谷、そして大扇状地を通った名水は富山湾へと流れ込みます。富山湾の地形は、沿岸に浅瀬が殆ど無く、急勾配で海底へ落ち込んでいるという特徴があります。 湾の大部分は水深300m以上で最深部は1,000mを超えており、深いすり鉢状になっています。また黒部川下流域の富山湾海底は、世界でも有数の水量を誇る「海底湧水群」があり、魚介類に豊富な淡水系ミネラルを与えています。さらに、水深300m以下ではミネラル成分と酸素を多量に含む日本海固有水(海洋深層水)が無尽蔵にあります。

こうした魚介類に最適な条件が整った富山湾には、ブリを初めとした回遊魚をはじめ、ホタルイカ・白エビ・甘エビ・紅ズワイガニ・バイ貝・岩ガキなど、新鮮な魚介類の宝庫となっており、黒部の名水は、富山湾の豊富な魚介類を育む源の一つになっているのです。

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